爽やかな秋晴れの週末を迎えている黒部です。
こんにちは、
富山県黒部市の米専業農家・濱田ファームの嫁、
濱田律子です!
さて今日は、
潜入調査?!
これが農産物検査だ!と題して、
世間一般ではあまり知られていない検査の様子をお伝えしたいと思います!
農産物検査というのは、
1等2等を格付けする単なる等級検査と思われがちですが、
実際は等級だけでなく、
重さや荷作り・包装などから、
年産・産地・銘柄までを証明する検査です。
この検査がないと、
お米を富山県の26年産のコシヒカリとして販売できません!
お米というのは、
消費量が減ったとはいえ、
日本人の主食である大事な食料であることには変わりません。
その為、
お米の世界にはありとあらゆる様々な法律があり、
国がきちんと主食の流通などを管理しているわけです。
検査方法は、
例えば袋取り(うちの場合は一般的な30kgではなく20kg)したお米の場合は、
こんな穀刺(こくさし)という器具を使って、
試料となる玄米を抽出します。
米袋にプスッと思いっきり穀刺しを突き刺します!
思いっきりね!
これけっこう快感です(笑)。
日ごろのストレスをここで発散・・・(笑)。
そうして穀刺しを引き抜くと、
米袋の中から玄米が抽出される仕組み。
穴が2か所あくので、
すぐにシールをペタリ。
穴をふさぎます。
抽出数もきちんと決まっていて、
数が多い場合は全ての袋を検査するわけではありません。
抽出した玄米。
目視で確認したり、
水分を量ったりします。
水分を量る機械。
通常だと水分量は15%前後でしょうか。
16%くらいだと、
そりゃもー、新米がみずみずしくて美味しいんですが、
それだと保管に向かない。
保管中にカビでも生えてきたら大変なので、
どこまで乾燥させるかは非常に重要です。
そしていよいよ、
等級を見極める為に、
こんな黒いお皿(通称カルトン)に決められた量を取って目視。
そう、
目視なんです!
機械かなんかに入れて、
ボタン1つ押せば自動的に1等・2等を判定してくれそうなもんですが、
今でも人間の目で等級を判定します!
米粒を見て、
未熟な粒だったり虫食いの黒い斑点があったり、
そういうキレイな粒の割合によって、
等級が決まる仕組み。
微妙な判定でなければ、
パッと見ただけですぐに1等2等とわかります。
微妙な場合は、
なんと!
1粒1粒ピンセットで、
これは良い粒、これは悪い粒とよりわけるんです!!
気が遠くなりますよ~(*_*)
あっ、
申し遅れました!
私、
農産物検査員の濱田律子です!
この資格を取得するまでは、
農産物検査って一体何なんだろう?
何のためにするの?
どういう決まりがあるの?
等級ってどうやって決めるの?
それって本当に必要なの?
などなど、
いろいろな疑問を抱きながら、
よくわからないまま検査を受けていました。
でも、
よくわからない検査を、
よくわからないまま受けるなんて気持ち悪いな。
そう思い、
農産物検査の事をきちんと知りたい!という動機から、
資格を取ったのであります。
とはいえ、
検査員になる為にはそもそも個人の農家ではダメだったり、
検査場として登録する為にもいろいろあったりで、
これはもう私たちだけの力ではどうにもならなかったので、
黒部の大先輩であり大農家の方に頼りまくって、
こうして今、
濱田ファームで検査をする事ができるようになりました★
検査の結果、
今年も全量1等となりました。
この、
二重丸のハンコが1等の印。
基本的に等級は食味に関係ありませんが、
農協や業者さんに出荷する場合は、
この等級によって価格が変動するので、
農家にとっては重要だったりします。
濱田ファームの場合、
ほとんど全てが個人のお客様への直売になる為、
等級よりは、
「富山県の26年産のコシヒカリ」としてお客様にご案内できる事に、
大きな意味があります。
というわけで、
これでようやく新米お届けの準備が整いました!
大変お待たせいたしましたが、
週明けの9月29日(月)から、
配達・発送を開始致します。
10月1・2・3日分はもう既に予約でいっぱいいっぱいの状態なので、
お急ぎでなければ4日以降の配達・発送でお願いできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します!