富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

タンボマスターへの道

富山県黒部市の小さな専業農家・濱田ファームが
黒部川の清流で育った美味しいお米を直接お届けします。

富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

タンボマスターへの裏道

生まれて初めての表彰式★

2015年3月5日 4:30 PM

こんにちは!
富山県黒部市の専業米農家・濱田ファームです。

まず最初に。
今日のブログはいつにも増して長文です。
読み応えたっぷり(?)でお伝えいたします!

実は昨日まで東京に一人で行っていたのですが、
日本海側と東京とのあまりのお天気の違いに、
ここは本当に同じ日本なんだろうかと思うような今日3月5日、
朝は時折激しく雪が降っていた黒部です。

さてその東京滞在。
私にとっては最後の特急はくたか乗車でした。
いつも越後湯沢ではくたかから上越新幹線に乗り換えるわけですが、
あの数分の短い乗り換え時間にビクビクするのももう、
これで終わりなんだなぁと思うと淋しい気持ちがします。

そういう方が多いようで、
特急はくたかの写真を撮る人を多く見かけました。

ところで、
東京での滞在時間はわずか24時間!
いったい何をしに行ってきたのかというと、
生まれて初めての表彰式に出席だったのです。
濱田ファームが、
じゃなくて、
私・濱田律子が賞状をいただけるというではありませんか!

えーっ!
ってビックリしたというより、
最初にその話をお伺いした時は、
へー、あー、そうですかー、と、
担当者の方の興奮具合とは裏腹に盛り上がりに非常に欠けていた私・・・(笑)。

が、
後々それがどんな賞で、
どういう事なのかがわかってきて、
あらら、
それは大変。
どーしましょー、
っていうか、
何着ていけばいいんだろう(→心配事はそこかっ!)、
と少々心配になってきました(笑)。

もったいぶってひっぱってきましたが、
今回私がいただいたのは、
平成26年度農山漁村男女共同参画優良活動の、
次世代を担う若手地域リーダ部門の、
農林水産副大臣賞というものです。

えっと、
自分でキーボードを叩いていますが、
どういう意味なのか全くわからない・・・。

まず、
農山漁村の方ですが、
わたし国語の先生の資格を持っているはずで、
大学も確か国文学専攻だったはずなんですが、
漢字がずらーっと並んでいるとそれだけで拒否反応を起こすタイプ♪
なので、
単語1つ1つを解読しないと理解できないんですが、
これはつまり、
かなり平たくはしょって言い換えると、
田舎で頑張っているちょっと若い女性に送られる賞という事でしょうか。

しかーも!
次世代を担うリーダー部門。
えっと、
私で本当によろしいんでしょうか(笑)?
とおっかなびっくりだったんですが、
そこは県の農林振興センターの担当の方も一緒についてきてくれるって言うし、
怖いもの見たさというか、
これまであまり踏み入れてこなかった米作りとはまた別の農業の世界を垣間見てみようかな、
ついでに東京で美味しいものでも食べて、
という軽い気持ちで行ってみることにしました♪

詳しくは、
農村漁村男女共同参画推進協議会
プレスリリースをご覧ください。

ここまでダラダラと書いてきましたが、
ここからが本題です(笑)!
皆さん、大丈夫ですか?
ついてきてますか(笑)?!
まだまだ続きますよ(笑)?!

場所は、
バリバリと働いていそうなビジネスマンとかビジネスウーマンしかいないんじゃないかと思われるような、
茅場町の東京証券会館です。
後にも先にも私にはあまり縁のなさそうな場所です(笑)。

入った途端にガードマンの方がいて、
何か言われるんじゃないかとビクビクしたのはここだけの内緒の話です。

会場は、
300名を超える超満員の農家の方、
各都道府県の農林振興センターの方などで溢れかえっていました。

うわっ、
こんなに大勢の方の前で賞状をいただくなんて、
着いたばかりですが早くも帰りたくなってきました。

しかーも。
席(ありがたいのかありがたくないのか最前席!)は指定席。
あぁ、
逃げられません。

小さく、
「本日は、おめでとうございます」って書いてあります。
あ、
ありがとうございます・・・・。

さぁ、
表彰式、いよいよ始まりますよ!

最初のご挨拶は、
お見かけしたことがあるなぁと思っていたら、
富山県出身の坂東眞理子さんではありませんか!

富山県出身というだけで、
坂東さんの事を身近に感じるだけでなく、
すっかり気持ちも緩む田舎者のわたし。
富山県ばんざい!

次に、
農林水産大臣に代わり政務官の中川郁子さんのご挨拶。

現役バリバリの政治家の方ですから、
そういう場でのスピーチはお上手なのはもちろんなんでしょうが、
まー、とにかくですねー、
背筋がピンと伸びて座り方も立ち姿もシャンとされていて、
洋服もビシッと決まっていて、
それはそれは輝いていて綺麗な方でした。

その中川さんから、
いよいよ賞状をいただく時間になってしまいました。

農林水産大臣賞に続き、
副大臣賞の表彰。
席(しつこいですが最前列です)から壇上にあがる、
その階段の急な事にまずクラクラします(笑)。

だってこっちはですね、
普段は全く履かないヒールのあるパンプスですからね。
そりゃー、
緊張します、
転げ落ちちゃーいけないと。
いや、マジで。

無事に上がったら上がったで、
今度は照明が眩しい~。
スポットライトを浴びるのにはまったく慣れてない一般人には、
かなり辛いです。

でもですね、
こういうきちんとした檀上で、
厳かな気持ちになり、
名前を呼んでもらって、
皆さんの前で一礼をして、
そうして賞状をいただく。

それまでは、
表彰式って何だか儀礼的で、
現代社会には不必要なんではないか?
という思いも正直あったんですが、
気持ちがとにかく引き締まります。

と同時に、
こうして賞をいただけるという事は、
よく皆さん言われる通り、
自分の力ではなく周りの方々のサポートがあったからこその事、
その感謝の気持ちが内側から自然に出てくるもんなんですよね。

中川さんが賞状を読み上げられている最中は、
ぶしつけながらお顔をまじまじと間近で拝見し(だって綺麗なんだもん!)、
中川さんも私の顔をちゃんと見てくださって、
お互い見つめあいながら微笑みながらの和やかな雰囲気だった気がします。

いえ、
気のせいかもしれません。
周りから見たら、
ガッチガチに緊張していたかもしれません(笑)。

ところで表彰式の後には、
審査の観点というものを審査員の大学教授の方がお話しされました。

・地域活動の発展に意欲的に取り組んでいる事
・農業経営において補助的な役割にとどまらず重要な役割をたしている事
・農業の可能性を追求している事などなど

はたして、
私が本当にそんな立派な事をしているかというと、
自分でもちょっと自信はありません。

他に受賞された方の華々しい経歴と比べると、
6次産業化に取り組んでいるわけでも、
大きな利益を上げているわけでもありません。
商品開発や他業種との意欲的な取り組みもしていません。
先進的な技術を導入したりもしていません。

ただ、
真面目にコツコツと無理せず自分たちのスタイルで米作りをして、
農家である事にこだわってきた事、
ブログやお便り、フェイスブックページなどで長年にわたり情報発信に努めてきた事、
先進的とは対極のもっと根本的な人と人とのつながりを大事にしてきた事、
つまりそれは全て、
農業に関わる全ての事を自分たちが楽しめる方法でやってきたわけで、
そこがもしかしたら評価されたのかな、
とも感じました。

違うかな・・・(笑)?

表彰式に続いて、
農林水産大臣賞を受賞されたシニア部門の方々の活動報告の発表もありました。

これがですねー、
まー、皆さんパワーポイントを屈指して、
ものすごく落ち着いた、
若輩者の私が言うのもなんですがしっかりした発表でした。

そして、
年齢を重ねれば重ねるほどエネルギッシュになれるのでは?
と思わされるような取り組みが次から次へと紹介されていきます。

さらには、
年配の方でもしっかりと、
これからの夢を語れる強さもありました。

これこそが、
女性の強みなのかもしれません。
女は強い(笑)!

こういうお話を聞いていると、
自分のこれまでの取り組みを振り返り、
また今後の米作りについて考えるすごく良いきっかけになります。

まだまだ続きます!
午後からはアグリビジネスサミットのグランドフィナーレ。
今年度各地で開催されてきたセミナーの集大成のイベントという事で、
講演会やパネルディスカッションもありました。

※アグリビジネスサミットとは
アグリビジネスの創出と活性化により日本に新たな活力を
をコンセプトに農家やベンチャー企業がともに現状の課題とビジネスチャンスを認識し、
農業と他分野の連携に主眼を置いて開催されているカンファレンス。

だそうです。

まずは基調講演から。

子連れ出勤もできる女性だけの番組制作会社ベイビープラネットを作った、
放送作家・たむらようこさん。
ほとんどテレビを見ない私でも知っている番組、
例えば慎吾ママとか世界の日本人妻は見たとかグータンとかミリオネアとかとか、
かなりいろんな番組を制作された方。

極めつけはテレビを見ない私がすごーく好きな番組サラメシまで手掛けているそうで、
興味津々でお話を聞かせていただきました。

かわいらしい外見としゃべり方で、
サラリと鋭い切り口でズバズバ切り込みつつ、
ほんわりした雰囲気で人を取り組む術はさすが!

講演の内容は、
女性農業者が世界をやさしく変えるという議題で、
女性特有のつるむ・傷をなめあう・言いふらすという3つの鍵について。

何だかこの3つの鍵、
ネガティブなイメージがつきまといますが、
裏を返せば、
つるむ=つながる
傷をなめあう=共感する
言いふらす=発信する
という事であり、
それこそが男性にない女性の特技との事。

残念ながら私にはこの3つの鍵を持ち合わせていないんですが、
なるほどなるほど、
とフムフムと思わされることがたくさんありました。

ついで、
パネルディスカッション。

登壇されたのは、
皆さん普通であり普通でない農家の女性です。

新規就農して女性だけを雇って野菜を作っていたり、
オーガニック野菜の契約栽培サイトを立ち上げられたり。
クラウドファンディングまでされている方もいました!

経歴だけを見てもただただすごいなぁと思わされるんですが、
まー、皆さん、
本当に農家さん?と思うくらい、
企業の業績発表会かというようなしっかりとした話し方をされる方が多く、
ただただ圧倒されました。

農業でもあるけれど、
アグリビジネス、
そう、
農業をビジネスとしてきちんと経営をされている方々、
という印象を強く持ちました。

それに比べて我が家は・・・。
お、お恥ずかしい・・・。
刺激をたくさんいただきました。


すみません、ボケちゃいました( ̄▽ ̄)

そんなこんなで、
無事(?)滞りなく(???)表彰式とサミットを終えて、
東京駅で一人立ち飲みバーでビールで乾杯した私。

そこで振り返って思い返してみても、
今回の賞は、
もう本当に心から素直に思うのですが、
私の力ではなく、
これまでずっと私たちの素人力全開!
暴走特急の米作りを温かい目で見守っていただき、
そしていろいろサポートしていただいた、
富山県農林振興センターの笹原さんと高橋さんのおかげです。

この場をお借りしてお礼を申し上げるとともに、
これからも見捨てずあきれず、
面倒を見ていただけたらすごくすごく嬉しいです!

今回の賞は、
地域のリーダーのお手本となるような女性の農家に送られるものでした。
地域の、
リーダーの、
お手本。

新規就農した主人のもとに、
カナダから嫁いできた私。
正直、
この地域にまだまだ馴染んでいない自分がいます。
リーダーだなんて器でないことも重々自覚しております。
間違ってもお手本ではないでしょう。

でも、
私にできる事、
私だからこそできる事、
それをこれからも続けて、
また新たな挑戦をしていって、
その中でここ黒部や富山の農家さんとのよい関係ができていって、
また何かおもしろい事・楽しいことができたらいいな。

というか、
やっていこう!頑張ろう!!
そう思いました。

皆さま、
本当にありがとうございましたー!!!

コメント

8 Responses to 生まれて初めての表彰式★

  1. midori. より:

    おめでとう!
    支えてくれている人、見てくれている人に感謝だね。そして、自分も誰かの応援ができるように、これからもりっちゃんの後を追いかけて私も頑張りたいです。

  2. jyk より:

    おめでとうございます
    素晴らしい表彰をうけておめでとうございます 一つの目標を国が認めてくれたのですね 本当におめでとうございます

  3. 小林 一弘 より:

    おめでとうございます。
    すごいや!今後もご活躍を~!!

  4. 濱田律子 より:

    midoriちゃんへ
    midoriちゃん、
    こちらにもコメントありがとう!

    ほんと、
    周りの方々に感謝の気持ちしかないよー。
    これを少しでも恩返しできるように、
    これからも地道に米作りを続けていきたいと思います!

    midoriちゃん、
    お互いに頑張ろうね(*^^*)

  5. 濱田律子 より:

    jykさん
    ありがとうございます!
    特に大きな事業をしているわけでもない、
    小規模で地味な米農家を評価していただけた事、
    本当に嬉しく思っています!

  6. 濱田律子 より:

    小林さん
    ありがとうございます!

    今後も活躍というか、
    変わらず地道に真面目に米作りを続けていければと思っています(^^)

  7. 礒山 和恵 より:

    U+1F622
    泣けてきた! 嬉しくて。

  8. 濱田律子 より:

    和恵ちゃんへ
    いやん、
    和恵ちゃんからそんな事を言われると、
    私まで涙出てくるよー。

    和恵ちゃん、ありがと♡

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