こんにちは!
富山県黒部市の専業米農家・濱田ファームです。
ようやく冬らしく冷え込んできましたが、
それでも雪は降りません!
冷たい雨が降る3連休の最終日、
娘のお稽古事の送迎に追われる濱田家です。
さて今日は、
カナダのお米のお話し。
何回かこのブログでもお話していますが、
私はかつてカナダ(カナディアンロッキーのバンフという街)に10年暮らしていました。
私だけでなく、
ともまるも1年ですがワーキングホリデーで滞在していた事があります。
カナダで暮らしていると日本の食事がとにかく恋しくなり、
現地の日本人、
特に長く暮らしている日本人はすさまじい日本食への執着力を発揮して、
それはそれは日本らしい食事内容になり、
もしかしたら日本に住む日本人よりも日本らしいご飯を食べている、
と言ってもいいくらいです。
薄切り肉が売っていないからミートスライサーを持っていたり、
ラーメンの麺を打つなんて当たり前、
納豆は売ってるけど高いからと低温のオーブンで作り、
餃子の皮だって手作りだよー、
などなど。
がしかーし!
これだけはどうにもならなかったのが、
お米。
日本人の主食、
特に海外で生活する者にとっては日本食の要でもあるお米は、
日本と同じ品質の美味しいものを手にするのは非常に困難でした。
特にカナダの私が住んでいた場所では。
中には日本から苦労して日本のお米を運ぶ者もいましたが、
いかんせん、
あっという間に消費しちゃいます。
仕方なくカナダで手に入る、
比較的日本のお米に近い種類のお米を食べるわけですが、
当時わたしがよく食べていたカリフォルニア米の国寶(こくほう)ローズというお米を今回手に入れたので、
久しぶりに食べてみる事に♪
それにしてもこのパッケージ、
ツッコミどころ満載です(笑)!
最高級新品種とか
Extra Fancyとか
Premium Riceとか、
すごそうなうたい文句ですが、
肝心の何年産とか精米日とかの記載はありません!
というか、
そんな事に関心を持つのって日本人くらいなのかな。
カリフォルニア米の最高級新品種というのが、
どういう品種なのかはよくわからないので、
日本のお米と比べても仕方がないのはわかっていますが、
ついついカルトンにとってしまうのは農産物検査員の性ってやつでしょうか。
コシヒカリと比べて、
粒は痩せていてます。
白濁した粒が多いのは暖かい気候のせいなのか、
肥料が原因なのか。
わかりませんが、
これも気にする外国人はあまりいないかも。
気になったのはとにかく、
肌ずれしている粒が多いこと!
肌ずれ米は、
外側に傷がついているお米です。
水分を吸収しやすくカビの被害をうけやすいそうで、
品質の劣化につながります。
日本では肌ずれのお米はアウトなので、
そうならないように刈り取りから乾燥調製まで細心の注意が払われるのですが、
海外のお米はそれに重きをおかないのかな。
あとは、
匂いも独特ですが、
異様に粉っぽい感じも気になりましたー。
古々々々・・・米っていう雰囲気です。
念のため、
我が家のコシヒカリと比べてみる事に。
玄米ではありませんが、
つい米粒を見る目が1等2等の判断になってしまいます。
整粒具合、
うん、いい感じです!
逆に国寶ローズのほうは格付けできません(笑)。
そもそもこの格付け、
日本独自の法律ですしね。
左:国寶ローズ
右:我が家のお米
どちらがいいとか悪いとかではなくて、
カリフォルニア米とコシヒカリってこうも違うんだ!って、
とっても興味深かったです。
それではいただいてみましょう。
ちなみに。
我が家はいつもお鍋でご飯を炊くので、
同じような水加減・時間で炊いてみましたが、
全くうまく炊けませんでした(笑)。
とにかく水分吸収率が高いようで、
水を足しても足してもすぐになくなり、
最後は芯が残る炊き加減に。
それも原因かもしれませんが、
味としてはなかなか日本人にはハードルが高く・・・(笑)。
いや、
でも私もかつては毎日のようにこのお米を食べていたはずなので、
慣れたら大丈夫だとは思うんですが、
慣れるまで頑張るにはあまりにも抜群なお米環境の我が家。
慣れたくありません・・・(笑)。
頑張って一食は白米でいただきましたが、
残ったお米はチャーハンにしました。
あぁ、
かつてよく食べていた国寶ローズはこんな味だったのか、
と非常に興味深い食事となりました。
今度は田牧ゴールド(同じくカナダで買えるカリフォルニア米)や、
他にも今はいろんなお米が売られているようなので、
チャンスがあれば他のお米も試してみたいと思いました(^^)/
大変興味深く読みました
カリフォルニア米の国寶(こくほう)ローズか何か判りませんが、改めて日本米の品質、や管理が優れているのに感心しました
勿論、味は云うまでもなく、旨さも抜群だと思います。一時コメ不足で騒がれていた頃が有り、それじゃ試にタイ米を試食してみようと取り寄せてみたが、慣れていないのか、美味しく思えなかったです。
数年後には、減反が解除される噂が有り、益々戦国時代に突入だと思いますが、おまけに市場拡大と云われているが、今度は食味で勝負して海外に輸出するくらいの意気込みで対処するしかないかもしれません
頑張ってください
池森さんへ
興味深く読んでいただきありがとうございます!
日本のお米は世界的に見るときっと、
苗作りから田植えまで手間暇かけすぎている点はあると思いますが、
面積拡大による価格競争をしてもなかなか勝てないのではという思いもあるので、
丁寧に米作りをする道があっても面白いと個人的には思っております。
タイ米にしてもカリフォルニア米にしても、
そのお米の特性を理解したうえで調理しないとダメなのかもしれませんね。
今回の私のように、
いつものように炊いて白米で食べてそれを日本のコシヒカリと比べる事自体、
間違っているのかもしれません。