富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

タンボマスターへの道

富山県黒部市の小さな専業農家・濱田ファームが
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富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

タンボマスターへの裏道

2016・the田植えスタート!

2016年5月9日 3:50 PM

始まりましたよ~!
田植え!!

2016年の田植え、
昨日8日からスタートです!

こんにちは。
無農薬・減農薬でお米を作り、
直売・通販を通してお客様との交流を楽しんでいる、
富山県黒部市の専業米農家・濱田ファームです。

このブログは、
濱田ファームのお客様や、
濱田ファームに興味をもっていただいている方へ向けて、
田植えや稲刈りだけではない日々の米作りの様子を、
日本一わかりやすく!
を心がけて書いています。

申し遅れました、私、
このブログ「タンボマスターへの裏道」の書き手、
濱田律子です。

田植え初日の朝、
いいお天気ながらもちょっと風が気になる・・・。

風?
そう、
風!

風の強さや向きが、
微妙に関係してくるのがこの日の田植え、
紙マルチ田植えなのです!

紙マルチ田植えという、
超普通じゃない田植えがどんなものか、
説明する前にまずは、
苗を積みましょ。

苗がないと田植えができないわけですが、
私は米農家になるまで、
その苗がどうやって育てられるのかなんて事、
人生の中で一度も考えた事はありませんでした!

社会の授業ではちゃんと、
田植えも稲刈りも、
何なら代かきも、
言葉ではちゃんと教えてくれるけれど、
そして今の時代にはちゃんと体験という授業まであって、
子ども達は田んぼで手植えなんてしたりもするけれど。

でも、
苗の事なんて誰も教えてくれなかったなぁ。

ましてや、
育てるのがこんなに大変だなんて、
自分でやるまで知りようがなかった。

苗がないと田植えができないのに、
誰もが、
田植えの事、
つまりは農作業の単なる1つのイベントでしかない作業に注目して、
苗について真剣に考えないなんて苗がかわいそう!

私たちももっともっと、
苗の事についてというか、
米作りは田植えと稲刈りだけじゃないよ、
それ以外の地道な作業の積み重ねなんだよ、
という事を
このブログで伝えていかなくちゃな。

なーんて、
暑苦しく語っている間に苗が積まれていました。

苗を載せるだけしか用途がない苗コンテナに、
ギューギューに積まれていますが、
我が家の苗、
プール育苗でちょっと長い期間をかけて大きく育てているためです。

専門用語では、
中苗(ちゅうびょう)と言います。
葉っぱが4.5枚くらいです。

一般的な田植えでは、
稚苗(ちびょう)というもうちょっと小さい苗を使います。
葉っぱは2.5枚くらい。

さて、
田植え初日は無農薬栽培の田んぼで、
紙マルチ田植えという方法で田植えします。

これが、
紙マルチと呼ばれる黒い紙。
これを敷き詰めながら苗を植えていきます。

この紙が、
苗がある程度大きくなるまで、
周辺の草を抑えてくれるというわけ。
2か月程度で土にかえっていきます。

ものすごい効力なんですが、
いい事だけではもちろんないわけで。
ちょっとお高いし、
何より重いし、
風があるとヒラヒラめくれてうまく草を抑えてくれない。

なかなか手ごわいです(笑)。

何より!
普通の田植え機ではダメというのが痛すぎます!!!

そう、
紙マルチ専用の田植え機が必要なわけで、
紙が高いとかそんなのどうでもいいくらい、
導入のコストがかかります(笑)。

他にも、
6条(=6列)しか植えてくれないとか、
外周2回まわらなくちゃいけないとか。
あっ、
専門的で難しいですよね。
ちょっとこの辺の説明が難しいので割愛させていただきますが、
とにかく!
普通の田植えと比べて、
めちゃめちゃ!!
いや、
とてつもなく!!!
大変なのですーっ!!!!!!!!!!!!!!

そんな大変な紙マルチ田植え、
なんですが、
草をある程度抑えてくれるという点で、
他のどんな方法にも勝る利点があるわけで。

ある程度って書きましたが、
このある程度だけでもすごくすごく助かるんですよね。

米の無農薬栽培、
かつそれが家庭菜園レベルや自己満足ではなく、
きちんとビジネスとして利益をあげると考えた上では、
とにかく、
雑草をどう抑えるかという点が大事になってきます。
つまり、
収穫量をきちんと確保するという事です。

これまで濱田ファームでも、
いろんな方法を試してきました。
米ぬかをまいたり、
除草機を何度もかけたり、
チェーン除草もやりました。

でも!
いちばん効果的だったのがこの、
紙マルチ田植えでした。

若いうちは、
暑い夏に手で雑草を取る事も頑張れるかもしれません。
でも、
雑草って本当に気分が悪くなるくらい生えてきて、
あっという間にジャングルになっちゃうんですよね。

米を育ててるんだか、
草を育ててるんだか、
わからなくなるくらい。

この先も、
無理なく、いや、頑張りは必要ですが、
無農薬栽培での米作りを続けていく事、
そしてそれを、
ある程度安定した値段と収穫量を維持する事、
それがお客様に求められている1つではないかなと思って、
私たちはこの紙マルチ田植えという方法を選択しています。

とはいえ、
前述の通りすんごく大変なんですよ(笑)。

とにかく!
田植えが思い通りに進みません(笑)。
えぇ、
それはもう、
笑っちゃうくらい。

紙マルチはすぐになくなって交換が必要で、
しかもい田んぼの真ん中でとなると悲惨な状況です。
重いマルチをえっさほいっさと担いで田んぼの真ん中に行けるくらいの、
若手の人手も必要。

そして天気、
何より風の強さが非常に重要で、
一生懸命に植えても風がひらりと紙をめくっていっちゃったりすると、
本当にガッカリします。

超最難関のこの田植え、
我が家は、
毎年さいしょの田植えはこれと決めています!

1日踏ん張って、
朝から晩まで若い衆を集めて植えても、
私たちの能力ではたった9反(=9000㎢・0.9ヘクタール)しか植えられません。

※通常の田植えだとうちは1日2.5町(2.5ヘクタール)くらい植えます。

でも、
初日にこれを頑張ってしまえば、
あとはもう本当に楽ちんで~。
普通の田植えって最高!
楽しい!!
と思えるから不思議。

というわけで、
この後は普通の一般的な田植えです♪♪♪
またその様子は改めて。

あっ、
興味のある方は紙マルチ田植えの動画を貼っておきますので、
どうぞご覧ください。
「あともうちょっとだったのに・・・」という、
私の心の底からの声がつい出てしまっています(笑)。
ゴール直前に紙の交換を知らせるブザーが鳴ってしまいました(^^;)

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