ともまる カナダでの生活
カナダでの生活 前編:4
5. ビクトリアという街
ステイ先から学校までは海沿いを歩いて行くこともできる。
海といっても湾だからオレが良く知ってる日本海のような荒々しさはない。
天気のいい日なんかにここを歩くのが好きだったなー。
可動式の橋を渡ると市街地に入る。
ここから一気に英国調の建物だらけになる(ってイギリスに行ったことはないのだけれど)。
ちょっと古めかしい建物たち。この雰囲気は悪くない。
季節が良ければフラワーバスケットがあちこちに飾られてる。
ビクトリアはブリティッシュ・コロンビア州の州都だ。
バンクーバーという超メジャーな都市が有るために忘れられがちだけれども。
街としては小さい方だろう。観光地だな。
カナダの他の都市に比べれば気候が温暖なので、保養地としても有名らしい。
そうだな、もしカナダで住むとしたらここビクトリアを選ぶと思う。
しかも郊外ね。オークベイ、アップランド辺りの屋敷に住みたい。
散歩をよくした。
ダウンタウンは十分歩いてまわれる。
ビーコンヒルパーク(Beacon hill park)も行けるな。ダウンタウン近くの広大な公園。
インナハーバー(Innner harbour)沿いをジェームスベイ方面に行くのもいいし、逆にジョンソンブリッジを渡ってビックウエスト(Vic west?でよかったかな?Esquimaltのほう)方面へ行くのもいい。
オレしては後者がおすすめ。海沿いに歩道があるし所々にベンチがあるからいいですよ。
さらに途中には有名なパブ「Spinnaker's」がある。こいつ目的で行くのも悪くない。
もし帰る時間が遅くなったら、ダウンタウンの夜景が楽しめる。
エンプレス(The Empress)やパーラメントビルディング(Parliament Buildings)がライトアップされてきれい。
あと、ロイヤルブリティッシュコロンビア博物館(Royal British Columbia Museum)は外せないでしょう。
カナダ西海岸の歴史はここで分かります。
ネイティブカナディアンの文化が紹介されていて、素晴らしい。
ビクトリアに来たら真っ先にここに来て欲しい。
![カナダの街 ビクトリア](/common2/img/canada/img_5.jpg)
6. 盗難に遭う
これがカナダに来て最初で最後のイヤな出来事かな。
最初は気が付かなかった。
小銭入れからコインが無くなる。それも1ドルとか2ドルの。
学校帰りにコーヒーでも飲んだかな?みたいに思ってた。
そんなのが何度かあって、ちょっと警戒し始めた。
そしてある日、紙幣が無くなっていることに気付いた。
札入れの方から20ドル紙幣が何枚か。
家に帰って来るまではあった。
寝る前に確かめたら無かった。
ホストファミリーだ。
正直言って、まいった。
まさかねえ・・・。
翌日、学校に相談した。
そのファミリーは学校から紹介されたところだったから。
学校の方から伝えてもらうこともできた。
が、直接話した方が良いだろうということでオレから言うことにした。
その日の夜。
ちょっと大事な話があるんだけど。
とオレ。
「Listen carefully and don't be angry.」
で始めた直談判だった。その後のセリフはよく覚えていない。
まだまだ英語でしゃべるどころか聞き取ることもままならないオレにとって、これは本当に勇気がいることだった。
ホストファミリーは辛抱強く聞いてくれていたと思う。
犯人はすぐに見つかった。
小学生の男の子。一番仲の良かった弟の方。
彼は泣きながら謝ってくれた。
だけどこの家にこれ以上住むのはムリ。
僕は君を恨んではいない。ただ悲しいだけ。
これは君自身の問題だ。自分で解決してほしい。
といった趣旨の手紙を渡し、翌々日には引き払った。
一応盗られたお金の一部は返ってきました。
![最初のホストファミリー](/common2/img/canada/img_6.jpg)