富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

タンボマスターへの道

富山県黒部市の小さな専業農家・濱田ファームが
黒部川の清流で育った美味しいお米を直接お届けします。

富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

ともまる カナダでの生活

カナダでの生活 前編:6

10. Nelson

六月半ばくらいからそろっと他の土地に移ろうかと考えていた。次はファームステイが目標だったからWWOOFリストを見ながらどこに行くか検討した。他の土地に行ってみたいという気持ちが強かった。相談してみると、
「ネルソン(Nelson)にしなさい。いいところよ〜」
という返事。先生達の言葉がオレを後押しした。
うーん、迷っててもしょうがない。行ってみるか。
ということで、七月初めにはビクトリアを離れた。
早朝、長距離バスに乗り込むのってちょっと晴れがましい気持ちになるんよね。バンクーバーのバスディーポはでかいし、バスが屋外で待ってるから、なんかいい。
ネルソンまでは10時間以上かかった。景色はほとんど山だったような気がする。着いてすぐにファームステイ探し。なかなか見つからなかったけどなんとか落ち着いた。
「山の中の一軒家」
まさにそんな言葉がぴったりくる家だった。実際は周りに何軒か家はあったんだけど、ほんと山の中腹で、森に囲まれていて、そばには小川が流れている。オレはすぐにここが大好きになった。

カナダ ネルソン

11. ファーム

お母さんが家の前の畑でラベンダーを栽培している。規模は小さい。それ以外に共同でやってるフラワーガーデンが車で20分くらいの所にある。この二カ所が働く場所。仕事はラベンダー収穫、花卉収穫、除草、フラワーベッド作り、ってとこかな。収穫した花を街に売りに行ったこともあったな。
朝9時くらいから夕方4時か5時くらいまで働いて、土日は休み。雨の日も休み。真夏は暑いから朝と夕方に作業って時もあった。きつくはなかった。
食事はValerie(お母さん)手作りのヘルシー料理。庭のガラス室からトマト、サヤエンドウ、バジル、ピーマンなどを採ってきて美味しい料理を作ってくれた。ニワトリも飼ってて(!!)卵も新鮮。米は玄米。コーヒー豆は街の有名な自家焙煎屋から購入。台所備え付けのグラインダーで挽いてから飲む。
日曜日はパンケーキブレクファーストだ。この日だけはChris(お父さん)が作る。パンケーキを山ほど焼いてバターとメープルシロップで食べる。イチゴとかバナナをトッピングしてもいい。初めてこれに出くわしたときは驚いた。朝起きて食卓を見るとパンケーキが山になってて、Chrisが、
足りなかったら自分で焼いていいよ!
ってさー、こんなに誰が食べるんだよー。
まあ、美味しいんだけどね。ばくばく。
Chrisは郵便配達屋。毎日自転車(いいヤツ)で出かけていく。
こんな山奥から街まで往復するだけでも大変(オレ経験済み)なのによくやるよなー。朝は早い代わりに帰りも早い。夕方4時くらいには家にいる。そしてティータイム。クリスが紅茶かコーヒーを入れてくれる。それを合図に畑の仕事が終わる。テラスでイスに座って一服。最高です。

ファームステイ先

12. ハーフパイプ

庭にハーフパイプがあるところを想像してみてください。
そこでスケートボードをする若者達。
でもそこは自分んちの庭。
想像できた?
それを作っちゃったんだなー。
Chrisは。自分で。愛娘・Leslieのために。
これはすごいことやぜ!
土台から組み立てまで全部自分で。
木を寸法通りに切ってやってたんだから。
設計図はインターネットで取り寄せたんだって。
最後の仕上げだけはプロが来てたけど。
オレがいる間にできあがってたから、そうだなー、3ヶ月弱だ、製作期間は。土日と仕事帰ってきてからの時間を利用して。
そういやあ近所のガキどもが集まってスケボーやってたっけ。
ほんと尊敬するよ、クリス。

庭にハーフパイプ