富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

タンボマスターへの道

富山県黒部市の小さな専業農家・濱田ファームが
黒部川の清流で育った美味しいお米を直接お届けします。

富山の専業米農家 濱田ファーム〈減農薬米 コシヒカリ〉

ともまる カナダでの生活

カナダでの生活 中編:10

19. 初めてのルームシェア

バンフで住んでいたのは3ベッドルームのマンションの一室。基本的に3人が共同で生活する。部屋は別々だけど、トイレやバスルーム、キッチンとかは共同。
この部屋は日本人が所有していて、住んでいるのも日本人だけだったんだけど、この年だけは違った。
オレが住むのと入れ替わりで、残りの二人も一時的に部屋を出ることになった。代わりに誰か入るのかなと思っていたら、カナダ人とオーストラリア人の女の子(!)が来るという。どういう経緯だったかは忘れたけれど、そういう事になってしまったのだから仕方がない。外国人女性二人と日本人男性一人のおかしなシェアが始まった。
幸い、二階建ての部屋だったので、二階の部屋を彼女たちに使ってもらうことにした。二階にはトイレもバスルームもあるし、キッチンを使う時とリビングでくつろぐ時は一階に来るという感じだ。あと、土足はダメとか、キッチンは常に整理整頓しておくとか、掃除はこまめにとか、一応、先に入っていたし、オーナーとも面識があるオレが彼女たちに色々と説明してみたが、若者のしかも外国人のルームシェアにそんな常識は通用しない。結局その辺りの雑用はオレが全部やっていた気がする。
そんなある日、彼女たちの友人たちが突然遊びに来た。男ども3,4人だった気がする。旅行で来たからしばらく世話になるぜ、的な感じ。イヤな予感がしたけど、夜騒がなければいいよー、と説明しておいた。
そして、その日の夜。たまたま外出していて遅くなったので、そーっと帰ってきたら。部屋は真っ暗。なんだ、もう寝たのか、よかったよかった。それにしてもこの床の散らかり方はなんだ?暗くてよく分からん・・・。あれ?ちょっと待てよ、これは、人が寝てる!彼女たちの友人Aがスヤスヤ寝ていた。これでは風邪ひきそうだったので、そっと毛布をかけておいた。
友人たちは夜も遊びに来ていたけれど、騒ぐ事はなく、オレも交えて、食事したり、NINTENDO!(こっちではファミコンをそう呼ぶ)をしたり、ビデオみたりして結構楽しく過ごした。つまり、意外といい奴らだった。そして、クリスマスが近づく頃には地元に帰っていった。その中の一人とはメールアドレスを交換するくらい仲良くなっていたので、いなくなった時は少しさびしくも感じたなあ。
そうこうしている内に三人ともなんとなく打ち解けてきた。みんなそれぞれ忙しいので部屋でバッティングすることもそれほどないし、オレとしては、ネイティブな英語に毎日触れられるので、勉強にもなるし。
なのに突然オーストラリア人の方が国に戻るという。
まてまて、それはまずい。オーナーとは何ヶ月かの契約があったはず。それを守らないとペナルティがある。日本でいう敷金礼金のようなものが発生するのだ。それはちょっとかわいそうだなと思って、次入る子を探してもらい、オーナーには伏せておく事にした。
数日後、入れ替わりで入る子が決まり、名前も同じローラだったことから、いつの間にかローラが大きくなっちゃったことにして、その子にそーっと住んでもらう事にした。ちなみに今度はニュージーランド人だ。
ふー、一件落着、と思ったのもつかの間、今度はそのローラ2もやっぱり彼氏のいる別のところに住む、と言い出してさっさと出て行ってしまった。
おいおいマジですか。オーナーに黙っておくことはできない。とりあえず正直に話して(ローラ2のことは内緒)、次の人を捜すからペナルティは無しの段取りをつけた。
バンフは狭い割には人の入れ替わりの激しい観光地なので、次の住人もすぐに見つかった。今度は日本人、男。これでやっと落ち着いた。ルームシェアって大変だ、と肌身で感じた次第です、はい。

ルームシェアの部屋 ルームメイト

20. Christmas

カナダの電球はすぐ切れる。もうやる気が感じられないくらいすぐに。蛍光灯ではなく電球だ。電球さえ使わない家も多い。そんな家ではロウソク。またの名をキャンドル。
最初はこんな暗い中でよく本が読めるもんだと思ったけど、慣れてくるとこれが心地よい。もともと電球色が好きだったし間接照明も日本の部屋に持ってた。テレビ見たり食事するときは少し暗い程度がいい。雰囲気がいいんだよ。落ち着くよ。それがキャンドルならなおいい。街にはキャンドル売ってる店が多かったな。小さいのから大きいのまで。匂いが付いてたり形に凝ってたりカラフルだったり。生活に密着してる感じ。
これが冬、特にクリスマスだと雰囲気が出る。暖炉とキャンドル。カナダでクリスマスを過ごせる幸せ。
クリスマスが近づくと街はクリスマスの飾り付けでそれは華やかになる。各家も電球やクリスマスツリーで飾りつけ。やっぱり本場のクリスマスはスゴいんだな。この頃のバンフの町を夜歩いていると、本当にサンタクロースがソリに乗ってやってくるんじゃないか?と錯覚してしまう。
クリスマスのご馳走と言えば七面鳥だ。我が家では鶏の足がそれの代わりだっんだけどね。あの足首のところに紙飾り付いてるヤツ。大人になるまであれが七面鳥だと思ってた。
本物の七面鳥を食べたのはここカナダ。丸ごとの中にパンやら野菜やら肉やらを詰めてオーブンで焼く。焼き汁は極上のグレービーソースになる。肉を切り分けると中から詰めておいた具達がいい感じで蒸されて出てくる。肉はフルーツソース(ブルーベリーかクランベリー?)で食べるのがカナディアンらしい。おれはやっぱりグレービーで食べるのが一番うまいと思った。このグレービーでプーティーンを作れば、極楽だ。

カナダのクリスマス

やっと、クリスマスまで来たか。
カナダワーホリの後半戦は、このあとまだまだ続くんだけど、息切れだ。最終盤戦は、いつか、また書きます。それが待てない人は、やっぱり直接聞きに来てください。