雨が降ったりやんだり。
そんな日々ですが、
合間をぬって稲刈りをしています!
こんにちは!
無農薬・減農薬でお米を作り、
直売・通販を通してお客様との交流を楽しんでいる、
富山県黒部市の専業米農家・濱田ファームです。
このブログは、
濱田ファームのお客様や、
濱田ファームに興味をもっていただいている方へ向けて、
田植えや稲刈りだけではない日々の米作りの様子を、
日本一わかりやすく!
を心がけて書いています。
申し遅れました、私、
このブログ「タンボマスターへの裏道」の書き手、
濱田律子です。
さて、
先日のブログ「刈り取られた籾のその後の行く末」、
の続きで、
今日は、
乾燥された籾(もみ)が今度は、
どういう工程を経て食べるお米になるのか。
その様子をご紹介しましょう!
一般の人がイメージする米作りとは、
もしかしたらかけ離れた世界かもしれませんが、
刈り取った籾を乾燥させてお米にする、
乾燥調製という作業風景がこれ。
たくさんの農機具に囲まれ、
それぞれの農機具が唸りをあげながらフル稼働し、
作業所の中にこもって、
人目に触れずコッソリとやっています。
いえ別に、
コソコソ隠れているわけではないんですが、
稲刈りの合間の早朝とか深夜に行われる事が多いし、
そもそも作業所内での作業なので、
一般の方の目に触れる事はほとんどありません。
さぁ、では、
ここから長いですよ?
皆さん、
覚悟はよろしいですか(笑)??
乾燥調製作業の1つ1つを、
順を追って見ていきましょう!
まず、
乾燥機で一晩かけてゆっくり乾燥された籾は、
乾燥機から排出されて、
この籾摺り機(もみすりき)という機械を通ります。
この機械を通ると、
あ~ら、
不思議!
あっという間に籾(もみ)から籾殻(もみがら)が、
ものすごいスピードではぎとられていき、
玄米(茶色いお米)になります。
ちなみに、
はぎとられた籾殻は、
作業所の外にすごい勢いで排出されます。
細かいチリと埃が舞い上がるので、
あまり近寄りたくないエリアです(笑)。
この籾殻の量がとにかくすごい事になるので、
籾殻の処分も大変です。
有効利用したい!
ところなんですが、
そんな生易しい量ではありません!!
しかも、
稲刈り中の合間をぬっての籾摺り作業なわけで、
さらにその合間をぬって籾殻を有効利用するのは、
至難の業だったりします。
ご近所の、
畑に使いたいという方にどんどん持っていっていただいたりもしていますが、
多くは田んぼに返しています。
田んぼに返すこともまぁ、
有効利用の1つかな。
さらに、
自分たちで管理できる分だけの籾殻を残しておいて、
全ての稲刈りと乾燥調製が終わった後に、
堆肥にもしています。
堆肥を作る様子はまた、
10月に入ってからでもお伝えできると思います。
籾殻の話が長くなりました・・・。
もう、
本当にとにかくこの時期は、
籾殻の山に押しつぶされそうで・・・(笑)。
話を戻して、
籾摺り機を通って玄米になったお米は次に、
石抜き機を通っていきます。
ピンとこないかもしれませんが、
この時点で玄米には、
未熟な粒はもちろん、
たくさんのゴミや石などの異物が混入しています。
それを選別して選別して選別して、
皆さまにようやくお届けできる状態の玄米になるんです。
次に、
色彩選別機と呼ばれる機械で、
主に虫食いの黒い斑点のついたお米を選別。
濱田ファームは、
通常だったら夏に2~3回散布される病害虫予防の農薬を、
一切使っていません。
使わないと当然、
お米の甘い汁を吸いに虫がたくさんついちゃいます。
これが、
斑点米と呼ばれる黒い粒になります。
この斑点米、
お米の中に混ざっているのは本来は当然の事なのですが、
白いお米が当たり前という今の世の中では、
なかなか消費者の方には受け入れられません。
だからここでしっかりと選別。
選別はするんですが、
ゴメンナサイ、
完璧には取り除けないので、
時に斑点米が混ざっている場合もあります。
ご理解いただければ幸いです。
余談なんですが、
昔は斑点米が混ざっているのはもちろん、
石も籾殻も混ざっているのはきっと、
農家の世界では当たり前だったんですよね~。
洗っている時に気づいたら取り除く、
食べてる時に気づいたら取り除く、
気づかずに食べちゃうなんて話もよく聞きました。
田舎にお住まいで、
親戚が農家でそこからお米をもらっている、
という方には、
今でも当たり前かもしれませんね。
一般の消費者の方には信じられない話でもあり、
受け入れられない話かもしれませんが、
スーパーに並んでいるお米とそうでないお米には、
少し認識の違いがあるのかなとも思います。
さらに余談ですが、
最近は種無しのブドウが人気ですよね。
そのうち種無しが当たり前になってくると、
種が入っていたらクレームとかになるのかな、
とか。
魚の骨までクレームでそうとか、
そんな事をぼんやり考える事があります。
これってきっと、
食卓と生産現場とがあまりにも違う世界にかけ離れちゃうと、
起こりうる事なのかな、
と。
農産物も魚も、
工業製品ではなくて、
自然の中で虫もゴミも菌も存在する中で作られているという事を、
消費者の方にもっとわかっていただけるよう、
私たち生産者がもう少し努力しないといけないのかな、
と。
それこそが、
食育なのかな、
と。
なーんて、
とりとめもない事を書いてしまった、
というか、
キーボードを打つ手が止まらなかったというのが正直なところですが、
その間にもお米は各種選別機を勝手に通り抜けて(笑)、
未熟な粒(小さかったり軽かったり)が選別されていき、
ピカピカの玄米になります。
いろいろ書きましたが、
斑点米が入っていてもいいとか、
石や籾が入っていても許されるとか、
そういうお話ではもちろんありません。
お客様にお届けするお米ですから、
やっぱり綺麗な状態のものにしたい。
でも、
自然の中で育った農産物だから、
完璧にはなりえない。
天候によってお米の品質だって、
その年その年によって違ってきます。
私たちはお客様に、
毎日の農作業の様子をこうしてブログでお伝えする事で、
米作りについて知っていただき、
わかっていただく事で、
食卓と生産現場を少しでも近づけていきたい。
そう思っています。
なーんて、
今日は何故か話がそれまくってしまって、
なかなか籾のその後のお話ができなかったので、
一旦ここで打ち切り!
続きはまた改めて!
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他の誰でもない濱田智和が作った無農薬・減農薬のお米を、
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