こんにちは!
富山県黒部市の専業米農家・濱田ファームです。
明日からまたちょっとお天気がぐずつきそうなので、
今日も朝からトップギア全開で稲刈りをしています!
こうやって写真だけを見ていると、
ちょっとのどかな田舎の風景で、
収穫の秋だなぁなんて思ってしまうんですが、
写真では全く伝わらないものがたくさんあります。
風の強さ、
飛んでくる粉塵、
漂う藁(わら)の匂い。
そして何より、
田んぼのぐちゃぐちゃ感。
この田んぼの質感をともまるは、
まるで豆腐の中をコンバインで進んでいるようだ、
と形容しました。
豆腐・・・(笑)。
あいや、
笑っちゃいけないんですが、
なるほど、
言いえて妙。
豆腐の海の中を進むのは、
コンバインではあまりにも難しく、
真っすぐ進むのすら許してくれず、
しまいには畦(あぜ)にコンバインをぶつけながら、
あぁ、
このままひっくり返ったらどうしよう。
そんな場面が何回もありました。
回りの田んぼでは、
スタックして動けず立ち往生したコンバインもあって、
ユニックで救出される様子を見ながら、
あぁ、
明日は我が身と気持ちが引き締まり。
その田んぼをされていた方、
その後すぐにうちに来られました。
うちのコンバインでは刈れないから、
おたくのコンバインで刈ってほしいと。
あぁ、
コンバインを引き上げるだけでもきっとすごい請求金額のはずで、
こうして作業委託をするとさらにまたお金がかかる。
せっかくここまで丹精込めて育ててきたのに、
収穫の時期に柔らかい田んぼに悩まされるなんて、
本当におかけする言葉がありません。
作業委託は、
本当に申し訳ないのですが、
うちも全く余裕がなかったのでお断りして。
そしたら今日また、
別の田んぼに入っていたその方のコンバインが、
またまたはまっている様子を見てしまい・・・。
手刈りされて積み上げられた、
コンバインでは刈れない田んぼの端っこの稲株を運びながら、
厳しい表情のともまる。
本当なら、
コンバインを田んぼの隅に寄せて、
積み上げられた稲株を運ぶ手間を最小限に抑えるんですが、
田んぼの周りのあまりの豆腐感。
コンバインを寄せる事もできませんでした。
今年の稲刈りは、
そうとう厳しい状況です。
刈るのはもちろん、
田んぼの中を移動するのも、
こうやって稲株をコンバインに運ぶのも、
もう何もかも全ての作業に途方もなく時間がかかり、
そして気を使う。
写真では伝えきれない事
冷たく吹き荒れる風、
舞い散る細かい藁(わら)の痒さ、
豆腐の海をグチャグチャと進むコンバインの音。
そんな、
稲刈りの状況を少しでもこのブログで伝える事ができれば。
こうしてできるだけ田んぼでの状況を克明に記さなくては。
それが私の仕事で。
そう思った今年の稲刈りです。
まだ始まったばかりだけど。
美味しい新米をお届けできるよう、
ともまるは稲刈り(そして夜は乾燥調製という作業)、
私は情報発信やご注文の受け付け対応、
それぞれ作業を分担して、
頑張りたいと思います!